本NPOの目的は、医療と社会の間に生じる諸問題をガバナンスという視点から研究し、その成果を社会に発信していくことです。

 その際、我々が重視するのは、実際に現場で当事者として活動することです。それは、当事者として行動することで、初めて見えてくるものがあるからです。

 例えば、私たちは東日本大震災以降、福島県浜通り地方の医療・放射線対策支援を続けてきましたが、その際には、住民と一緒になって決断するという方針を貫いてきました。

 不十分な情報の中、住民と一緒になって決断することで、住民との信頼関係が構築され、このような決断の積み重ねが貴重なエビデンスとなります。これまでの研究成果は「業績リスト」をご覧下さい。

 私たちは、このような活動を通じ、次世代を担う若者たちを育成したいと考えています。多くの若者は「様々な経験をしながら、多くを学びたい」と考えています。「良き師」を求めています。ところが、なかなか、現在の学校教育では、彼らを満足させるような教育環境を提供できていません。

 ICT技術が発達した現在、志のある人々が繋がることで、予想もできない成果を上げることができます。

 学問の自立には、経済的自立が欠かせません。ところが、現在のシステムでは、費用や運用の面を含め、多数の障壁があります。「官」に依存することで、かえって「公」でなくなるという皮肉な事態も起こっています。財政難に喘ぐ我が国で医療や教育を進めるには、税金に依存しない仕組みを構築する必要があります。

 「官でない公」を体現する新しい研究者を育てること。このNPOを立ち上げた理由です。
 われわれの活動にご興味のある方がおられれば、ぜひ、ご連絡いただければ幸いです。歓迎いたします。